小説「天国への階段 下」白川道

あらすじ

復讐のため全てを耐え財を成した男。

ただ一度の選択を生涯悔いた女。

二人の人生が二十六年ぶりに交差したとき、想像を絶する運命の歯車が廻り始める。

次々起こる殺人事件。

音もなく忍び寄る不気味な影、老刑事の執念の操作。

生者と死者。

親と子。

追う者と追われる者。

何とも肉厚な作品なのか。

人間ドラマがあまりに優れている。

一馬の復讐の行く末、柏木の絡み合った枷、児玉の揺るぎ無い頑固な忠誠・・・・。

それが一体となっている下巻である。

果たして落とし所をどうするのか?と着目しながら呼んでいたら、きれいに到達点に達したではないか――。

何とも素晴らしい傑作であった。